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雑記

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2018年6月1日 月見草

その181

 

昼咲き

 

 月見草って夜に咲く白い花です。…ん?黄色いんじゃなかったっけ…黄色いのも月見草って呼んでいますが、白いのが月見草で黄色いのは待宵草と言います。じゃこのピンクのは?昼咲き月見草です。…ん?…昼に咲く月見草ですから…。

 月見草も待宵草もとても素敵な名前ですね。両方とも植物分類上マツヨイグサ属です。待宵草、竹久夢二の詩に「待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も出ぬそうな」なんて歌われて。この宵待草は待宵草か月見草かは特定されていないようですが、どちらにしても風情があります。夜を待ちかねたように咲く宵待草…いいですね。宵待草の方が語感がよかったからそう歌ったんでしょうね。夢二の失恋の歌だそうです。月見草も「富士山には 月見草がよく似合う」という太宰治の文がありますが、そのあと「黄金色の花ひとつ」とありますから、ほんとは待宵草のようですね。でも普通はオジさんの勘違いしたように、黄色いのも白いのも一緒くたに月見草とか待宵草とか宵待草とが言っているようですね。同じマツヨイグサ属に夕化粧って色っぽい名前をつけてもらったかわいい花があります。その辺の野っ原や道端に、30cm ほどの背丈に1cmくらいの紅色の花をつけています。夕方近くになって艶っぽい花を咲かせるからということのようですが、昼間っから咲いていますよ。

 みんないい名前をつけてもらったのに、間の抜けた昼咲き月見草なんて、も少しどうにかなりませんでしたかね。お月見は夜するもんです。かわいそうな花です。でも、雑記57のオオイヌノフグリよりかはましかな。