サムフックの製作で、一番時間を使うのがサンドペーパーです。3mm真鍮板を型に切って、何種類かの金ヤスリで形を仕上げ、バーナーで曲げ加工。この過程で、かなりのヤットコのキズが付きます。これも金ヤスリで削って、その後裏面に鋲をロウ付け、ここも金ヤスリで余分なロウを削ります。それからサンドペーパーの出番に。
ペーパーは 240、400、600、1000番です。最後はバフで仕上げます。サンドペーパーを使う時は、表面を均一に平らに磨くために必ず当て木を使用します。以前にもご紹介したと思うんですが、ワインのコルク栓を断面が細長い卵形になるよう、両断面が大小になるように加工して使用しています。これに加えて、最近作ったのが竹の当て木…ん、当て竹?…です。テーパーをつけた竹に、タコ糸をグルグル巻いていきます。コルクの届かない所に使いますが、これいいですよ。タコ糸の柔らかい段々がペーパーの保持にもなり、削るものに対してもいい具合に作用します。この写真のフックは、以前ご紹介したソプラニーノ用の特注フックをご覧になった方が同じようなのをとご注文くださったものです。前回よりも、リングがだいぶん前に設置してあります。リングの内側も気持ちよく磨けます。
写真のバックにあるのは卓上ハンダ吸煙機というもので、ペーパーで削った細かい粉を吸引してくれます。これも、サンドペーパー作業には欠かせません。黒くて四角いのは、ゴムを加工した作業台です…汚ッタネ〜〜…。 |