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雑記

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2019年12月16日 ソプラニーノ特注フック

その218

 
藤田  

 前回のバリトンサムフックに続いて、今度はソプラニーノの方からまた珍しいご依頼がありました。

 ソプラニーノってストラップフックを掛けるリングが無いんだそうですね。小さいし軽いからいらないんでしょうね。この方、ソプラニーノには真鍮とエボナイトのG型SSタイプを使用なさっていますが、軽い管体でも数時間も練習するとサムフックだけで保持するのは指が痛くなって厳しいんだそうです。そこで、本体にリングを取り付けるのは大変なのでサムフックに付けられないかという相談です。例えばフックの先端にリングを噛ませるとか穴を開けるとか、ということでしたが、リングは管中央に位置しなくてはいけないのと、なによりリングが指に当たって痛そうです。改造では、リングをフック部の横にロウ付けするか、これは強度的に少し不安です。あとはフック上部に左に張り出した部材をロウ付けすることになりますが、かなり不恰好です。で、新たに製作することになりました。このリングの位置は、最初からは図面が引けません。フックの曲がり角度なども注文がございましたし、そうでなくてもフック部を曲げてからでないとリング位置が決まりません。綺麗にできましたよ。ソプラニーノはありませんので、自分のソプラノにつけてみました。こんな感じです。いくつかやり取りはありましたが、とても喜んでいただけました。

 あこがれの名機、セルマー・マークVI のソプラノにもストラップリングがないんだそうです。あれにも使えるかも、なんておっしゃっていました。サムフックのご相談はメールにてどうぞ。できるだけご要望にお応えしたいと思います。