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雑記

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2014年8月16日 真夏の夜のジャズ

その90

 

真夏の夜のジャズ

 

 真夏の夜のジャズ、1958年第5回ニューポート・ジャズ・フェスティバルを記録したアメリカのドキュメンタリー映画。1960年公開。映画の内容については、あちこちにたくさん掲載されていますので省きます。

 久しぶりにDVDで見ました。モダンジャズ全盛期に記録された映画です。ヨットの浮かぶ波間の模様が美しく、トレイン・アンド・ザ・リバーという曲が流れて静かに始まります。サックスとトロンボーン、ギターという珍しいトリオです。撮影したのはムービーカメラマンではなく、ファッションや広告などの若いスチールカメラマンです。バート・スターンという、のちにとても有名になった人で、マリリン・モンローの最後の写真を撮影したことでも知られています。映画はこの1本だけのようですが、去年の夏に亡くなったそうです。とても映像のきれいな映画です。ジャズを知らなくても、どっかで聞いた事のあるような音楽が流れて、どっかで見た事のあるような人が演奏していて、アメリカ人でなくても、なんか懐かしいなぁなんて感じますよ。一番印象に残っているシーンは、ベースのオジさんがジャズの練習の合間に、くわえ煙草でバッハの無伴奏チェロを弾いているシーンです。バックライトに煙草の煙が白く浮かんで、音も映像もとても素敵なシーンでした。この頃、いい音楽映画がいくつもありました。1954年のグレンミラー物語、56年のベニーグッドマン物語、59年の5つの銅貨、そして60年の真夏の夜のジャズ。まだ子供でしたが、千駄木にあった再上映の洋画映画館で全部見ましたよ。真夏の夜のジャズは上野の封切館だったかな…。音楽映画ではありませんが、58年にはマイルス・デイヴィスの死刑台のエレベーター。そんな思い出も含めて、オジさんにはとてもノスタルジックな映画なのです。

 夏になると、昔々のこの頃の映画を思い出します。真夏の夜のジャズ、素敵な映画ですよ。