サックスが上手にならないのはもっと練習しなければいけないからで、当然です。練習時間が短いのは指の痛いサムフックのせいですから、多分そうです。これはやっぱり自分で作らなければと、道具作りの大好きなオジさん張り切ります。
一番上の小さいのは、いつもお願いしているリペアルームのおじさんが作ってくれたものです。最初から付いていたサムフックがどうやっても合わなくて、ネジ穴を広げてかなり無理な格好で楽器に取り付けておりましたら、かわいそうに思ったんでしょうね、こんなのどう?って親切に作ってくれました。しばらくこれを使っておりましたが、やはり合わなくて元のフックはどっか行ってしまいましたから、新しいのを買って指にタコをこさえながら痛い思いをしていました。
痛くないフックはないかと探してみましたがありません。革だったら痛くなさそうですから革を細工してフックを作ろうと思い、渋谷のハンズまで材料を調達しに行きます。で、いろいろと細工しておりましたら親指の位置がだんだん外側に出てきます。フックが痛いのは第一関節にサックスが乗っかっているからで、そうしますとフックの位置を革で確認した自然な手の位置に合わせた外側にずらせば指は痛くないんだと、頭の中で豆電球がポッと光ります。ノーベル賞の瞬間ですよ。また、大好きなハンズまで出掛けなくてはいけません。真鍮板の他にもいろいろと道具が必要ですから、オジさん嬉しそうにハンズをあちこちウロツキ回ります。楽しそうですね。
それからいくつも作っては試し作っては試しで、やっと今の形とサイズに落ち着きました。で、肝心のサックスの腕はといいますと…DNAと歳のせいで…。 |