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雑記

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2020年12月16日 樺の木

その242

 
樺の木  

 竹細工用の刃渡り10cmほどの小さいナタです。以前鞘だけこしらえたのを雑記169でご紹介しましたが、鞘もオリジナルの柄もイマイチです。刃は気に入っているのでなんとかしませんと…。

 刃渡りの短いカービングナイフが欲しくて探しておりましたら、フィンランド製の素敵なのがありました。刃ももちろんですが、柄がとても綺麗です。カーリーバーチとありますが、杢目の樺の木だそうです。これいいな…ってんでネットで…ありましたよ。良さそな木です。柄頭と口金は10mm厚の真鍮板、目釘は4mm真鍮棒、柄頭を留めたネジ穴を塞ぐ5mm真鍮棒、鞘用の革…材料は全部あります。真鍮板を形に切り、ナタの差込に合わせて口金と荒削りした樺の木に穴を開け…なんて簡単に書きましたが結構大変です。 中仕上げした口金はボール盤で穴を開けヤスリで削って差込に合わせるんですが、そうそうピッタリいきませんよ。やっと合ったんですが、ビシッっとは決まりませんのでキッチリと鑞付けします。今度は樺の木です。これもドリルの後にナイフや彫刻刀、ヤスリで削っていきますが、穴の中は見えませんから難しいです。ようやく収まって強力接着剤で固定します。その後、元々あった目釘穴からずれた位置に改めて4mmの穴を開け、真鍮棒で目釘を打ち接着剤で留めます。柄頭はネジ穴を開けて木ねじで留め、5mm真鍮棒で塞ぎます。それから最後の仕上で樺の柄にオリーブオイルを擦り込み、革の鞘を差し込んで出来上がりです。革の鞘は何度も作っていますから苦労はしません。…カッコいいですね…。

 これ、今年一番の傑作です。雑記221でご紹介した切り出し3兄弟、実際に竹の鞘に収めると…も少しかな。来年はなんか考えよ…。趣味がいっぱいあるっていいですよ。