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雑記

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2017年2月16日 桐箱

その150

 

桐箱

 

 桐の箱ってピッタリと隙間もなく狂いませんが、これは十分に乾燥された桐材は伸縮率が大変小さいからなんだそうです。ということは、タンスや箱の内部は気密性が高くなっているので外気の湿度や温度の変化を受けにくく、木材固有の恒湿作用が働き、この作用の高い桐箱の内部は湿度が一定に保たれ中の物は腐食しにくいということなんだそうです。他の特徴として、木目や木肌が美しく軽くて柔らかい、熱伝導率が低く耐火性が高い、腐食に強い、虫がつきにくい、また墨も滲まないなど大変優れた性質を持った木材なんですね。桐の製品を思い浮かべますと、タンスや衣装入れ、掛け軸などの美術品入れ、火鉢、琴や琵琶など、なるほどなと感心します。

 オジさん、大事な物を入れようってんで家の中を探し回りますが、桐の箱はいろいろあっても目的に合うちょうどいいのってありません。ネットで、正方形のいいのを見つけました。この箱には、根付の材料にと象牙や鹿の角の端材を買って置いたので入れます。も一つ箱が欲しいんです。ヤッホーで、彫刻刀26点のまとめ売りを手に入れました。柄の一本一本に、かなりの達筆で黒という字が彫ってあります。多分、相当な方が愛用していたんだなと想像します。下にある彫刻刀はずいぶん昔に日本橋の木屋で買ったもので、桐の箱に並んでいます。で、黒の彫刻刀も桐の箱ってことで、いろいろ調べたんですが既製品では綺麗に収まるのはありません。箱を探していると、1点でも特注品を作りますなんてのを見つけました。早速、一番長い彫刻刀に合わせて26本分の容量を計り注文します。箱が届いて彫刻刀を入れてみると…お〜、ピッタリだ…気持ちいい…。

 そろそろ、ナンカ削りたくなってきた…。