「THE SAX」というサックス専門誌から、カスタムパーツを検証する特集に製品を提出してくれないかという申し出がありました。中山拓海さん( HP )というジャズ奏者が試奏するということです。girot をご愛用してくださっているプロ奏者は幾人もいらっしゃいまして、それぞれとても良い評価をいただいております。ただそのメールを公開する訳にはいかないことと、今回のように総合的に評価してくださっているわけでもありませんので、「THE SAX」さんの申し出は大変嬉しく喜んでお受けしました。以下がその検証結果です。
girot 真鍮G型
この形状は、指が当たらないのでフィット感はとても良いのですが、その分支えていた部分が親指の根元に近いほうへズレるので、普段の感覚と変わります。音はストレスなく低音まで鳴り、かなり良いですね。この製品そのものが自然に振動してくれるように鳴るので、楽器との一体感があるような感覚です。全音域で Low から High までの倍音が豊かで、音色も自然で全体の鳴りが増える印象です。
girot エボナイトG型
この材質は滑らないので、持ったときの印象がとても良いです。金属ではないので、変化はそんなにないんじゃないかと思ったら、意外なことに音もよく鳴ります。でも、息は持っていかれる感覚になりますね。パワフルだけれど、金属のパワフルさとは異なって、音にまとまりもあるので、とても面白いフックだと思います。ナチュラルな音色になります。
girot エボナイトO型
やはりこの材質が、僕の手には馴染みます。自然な音色ですが、High の倍音が少し鳴りすぎる感じがあるので、高音域はある程度の制御が必要でしょう。逆に言うと、高音がカーンと鳴るので、フラジオ音域は当たりやすくなるかもしれません。中低音は明る過ぎずによくまとまります。音域によって個性がでる印象です。やはり抵抗が強いのか、息が持っていかれる感覚は「G 型」と同じです。
全体的にとても良い評価をいただきました。大変嬉しいです。エボナイトに関しては、エボナイトフックばかりを全てのサックスに使用しておられるプロの方も幾人かいらっしゃいます。フィーリングはそれぞれ違うようです。「THE SAX」の7月号にはサムフックの他にもたくさん検証していますので、パーツに関心のある方には面白いかもしれません。以下で購入できますので興味ある方はどうぞ。プレゼントもたくさんありますよ。
◆THE SAX vol.95(2019年05月25日発刊号)
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