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girot雑記

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2012年8月16日 あこがれの音

その42

 

ルー・ドナルドソン

 

 ルー・ドナルドソン/アルト・サックス奏者/1926~/チャーリー・パーカー直系の名プレイヤーとあります。ブルース・ウォークという曲はよく知っていますが、他はあまり知りません。

 先月、ブルーノートの14号ルー・ドナルドソンに、There Is No Greater Loveという曲がありました。そして、そこに響くアルトの高音域にオジさんはとても感動したのです。チャーリー・パーカーとは違う、柔らかでとても叙情的な音なのです。ウワッこんな音で吹きたい!大感激した単純なオジさん、このアルトの高音をソプラノに重ねて夢を見るのでした。

 ソプラノサックスを始めた動機のケニー・Gを聞かなくなってから、こんな音がいいな、なんて具体的なものがありませんでした。ジャズでソプラノは少ないのです。生意気にも、好きな音になかなか出会えません。ルー・ドナルドソン、楽器は違いますが、音質、音の出し方、音の表情…これだ〜。自分でソプラノ吹いていて、いつまでたってもいい音って出ないな…こんなかな、違うな…どうやったらいいんだろ…どんな音なんだろ…っていつも感じていました。そこに具体的な目標ができました。楽器がアルトとソプラノですから所詮ムリな注文なんですが、イメージが具現化されたというのはとても大事なことだったんだなと嬉しくなります。今までマウスピースを囲む唇の形のアンブシュアというのがよく分からなかったのですが、なんとかこういう音を出したいと思うと自然に形ができてくるように感じます。気が付くの、大分遅いですが…。

 音質はぜんぜん違いますが、心に感じた好きな音のイメージを大切にしながら吹いていると、いつかはいい音に…なんて、少し希望を持ったオジさんなのでありました。