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girot雑記

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2011年9月1日 サムフックの評価

その19

 

試作品

 

 サムフックをニュータイプにしてから2ヶ月になり、愛用してくださる方も少しずつ増えてきました。

 基本的な形は発売当初から変わっていませんが、たくさんのご意見を頂いて随分と細かく改良してきました。現在の形はとても使いやすく指への当りも優しく出来上がっていると思います。その使い心地に関しては 、皆様からも良い評価を頂いております。親指が楽になったのほか、楽器をホールドしやすくて安定した状態を維持できるというご感想が多くありました。特にエボナイトは少し変形しますので、その分フィット感が増すという効果があって楽器のホールド感も良いということです。一方この柔軟性を少し不安定な感じがするという方もいますが、これはプラスチックのように硬くてもエボナイトはゴムなのである程度の弾性はあります。また装着の関係からこれ以上厚くはできないという事情もあります。テナーまではエボナイトが多いですが、バリトンの方はさすがに真鍮製を使っています。

 音に関してもある程度自信はあったのですが、試作したのを自分で何回も吹いていると正直よく分からなくなってきます。そうして出来上がったものを回りの方に試奏してもらいましたら、真鍮製、エボナイト製共とても評判がよくホッとしました。どちらかは好みによるようです。ネットで購入してくださった方からも、好意的なご感想をたくさん頂きました。管の響きがとても良い、音質が柔らかく良く響くといったほか、音が出やすい、音が良く伸びる、音が渋くなった、濁りが少なくきれいな音になった、低音域が断然よく鳴る、高音部がとてもきれいなどの評価を頂きました。また、これまでいろいろ試してみた中でも特に良いという嬉しいご感想も頂きました。サムフックの音への影響は補助的なものでしょうし、楽器によって音の感じ方もそれぞれ違うはずですから反対の感想もあると思います。また、ネジ止めの位置で音質に違いが出るというご感想もありました。

 座金のあるタイプ無いタイプの両方にセットできる、なるべくいろいろな楽器に装着できるなどの理由で今のネジ穴の形態になっていますが、反面、左右への振れが小さくなった、セットして余分なネジ穴部が大きいなどのご意見もあります。本当はそれぞれの楽器にあったものを作ればいいのでしょうが、一人で制作しているためたくさんの種類は用意できません。スミマセン。

 自分で作って売るということは、自信があっても少しこわいですが、褒めて頂くととても嬉しいものですね。作った甲斐があります。ありがとうございます。オジさん泣いております…。